・・・滲む。

　どうやって、戻って来たかも・・・覚えてない。
・・・手当てをした記憶もない。
目を開けたら、見慣れた場所で・・・そこにはあの方が、いた。

　・・・右足を見つめ、何度か包帯を・・・なぞり、滲む物を見つめる。
あの痛みを感じ・・・体の内から、蟲達が・・・傷を治そうとしてる。
・・・もう一方の痛みは、一向に治まる気配がない。

　痛みからなのか、それとも別の要因からなのか・・・頬を伝う物が、止まらない。・・・理由が・・・解らない。
・・・あの方は、背を撫でてくれた。

ぬばたまの

　・・・・4回目の依頼。
・・・初めての全体依頼・・・。


　・・・色々、あるけど・・・今は、ただ目の前のことに全力で・・・（呟。
・・・失敗は許されないから。

●プレイング

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●目的
従属・貴種吸血鬼(以下、敵)の退治
最悪、殺害も厭わない


●事前
違和感が無いように、すーつとぱんぷすを着用
髪は下ろしておく
挟撃班と打ち合わせておいて、通りをどの様に進むかを決めておく
此花と携帯番号を交換する


●班分け
囮班:金堂・西垣・逆上・枢
挟撃班:此花・黒土・草剪・百々


●囮
金堂と一緒に深夜にオフィス街の裏通りを歩く
髪を弄りながら仕事を遅くなって急いで帰ろうとか演技すればいいのかな
此花に携帯電話をかけながら移動
不意打ちや、遭遇したら声を出すか電話を落とすかすると思う
鋭敏感覚＋運動能力で、不意打ちは避けたい
攻撃されそうになったら自動起動だからと言っても無理はしない
金堂が攻撃されそうなら、庇うか突き飛ばす
負傷を出来るだけ最小に
間に合わないなら直ぐに起動して白燐奏甲で回復させる
「…来た…っ…」


●戦闘
攻撃対象は、従属＞貴種

戦闘が始まったら後衛に下がり、自分に白燐奏甲をかける
構えの人には、底上げで白燐奏甲を使用する
近接回復しかないので、そんなに離れないように注意
回復の目安は、HPの半分を下回ったら『白燐奏甲』を使用するようにする
「…まだ、倒れるには早い…」


●撤退条件
・動ける人が4人以下
・回復アビが1/4下回った
但し敵が残り1人の場合、戦闘継続


●
…捕縛又は殲滅させたら、皆の安否確認
負傷してる人には、肩を貸す
「…この人達を、学園に運べば…いいの？」
師匠(逆上)が無事か確認したら「…約束覚えてる？」と

―596文字。

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●アビリティ
神秘 白燐奏甲 ◆ ×12
神秘 白燐奏甲 ◆ ×12
神秘 白燐奏甲 ◆ ×12


●装備アイテム
武器： 六道輪廻 ～修羅道～
防具： Nemophila
　　　ランプ
　　　小物入れ
　　　包帯
　　　ハーブ
　　　携帯電話

Close

・・・瑕。

　体温が上がると浮かび上がる。

　鏡に映るその痕。
普段は隠しているその場所。

　片目を閉じる。
もう片方を、ゆっくりと開ける。

　・・・白と黒の境界線が曖昧な世界が広がる・・・。
あれは、こんな物なんだろう・・・と、何処かで納得している。

～　アンオフシャルが嫌な方は、ここで戻りましょう　～

　・・・それが、初めて感じたことだった。
その後には、必ずその感情が・・・付いて回った。

　・・・何も感じなかった。
何も必要ないから。
何も持ちえてないから。
　・・・今は、違う。
それがあるから・・・枢は、生きてると認識できた。
それがあるから、今・・・存在している、理由。

・・・ずきん、ずきん・・・

　・・・片目を失うかもしれない傷を負った時、何も感じなかった。
ただの痛みとしての認識しかなかった。
その後、末の兄様が・・・枢を個として、扱ってくれた。
・・・必要としてくれた。

―　嬉しかった　―

　・・・護ることで、必要とされた。
強くなる度に、傷を多く負った。
・・・傷を負うと・・・あの感覚がやってきた。

・・・ずきん、ずきん・・・

　・・・胸の奥が、痛くなる。
目に見える傷はない。
それは、決まって起こっている。
枢自身が、嫌悪対象になった時・・・。
目の前から・・・その人が居なくなった時。
・・・そのモノが、枢にとって・・・必要だったと、理解出来た瞬間。
何度も何度も、そこは『痛い』と・・・訴える。
・・・どうすることも出来ないのに、枢を苦しめる。

・・・ずきん、ずきん・・・

　・・・痛い・・・
自分が何処にいるか、理解できる。
　・・・いたい・・・
生きてると、知りえる証。
　・・・イタイ・・・
胸の奥で訴えるように響く、手遅れの標。

痛みは、枢にとって・・・ただの『痛み』では、なくなった。
　この痛みこそ、枢にとっての生きがい。
今、ここに生きていると・・・認識できる物。

Close

・・・揺らぎ

　・・・六道輪廻を、修羅道として使用出来るように・・・調整終了。
三叉槍の部分を外すと・・・重量が、変わるから・・・慣れるまで、GTに通う。
・・・依頼までは、元々篭る予定だったのだけど・・・。

　今日は、ほわいとでー・・・らしく、兄様から・・・新しい服を頂いた。
・・・服の名前は、解らないけど・・・何故か、服の大きさは・・・枢の身体に、ぴったりと一致した。
・・・なんで、枢の服の大きさ・・・知ってるの兄様？（汗。
　・・・服の名の意味が、解らないけど・・・とても、似合うと・・・いわれた。
嬉しそうな兄様を、見てると・・・それだけで・・・（嬉。

　・・・後は、何時も通りお茶室に・・・行って・・・。
森次にお世話に・・・なってるお礼を言って、蒼崎にしょーとけーきを貰って、アンガスに・・・ここあって物貰って、ロゼリアの顔色が・・・ころころ変わって、紅涙は・・・難しいこと一杯知ってて、ボスと・・・新しい約束して、泉とは・・・挨拶だけだった気がする、出雲は・・・相変わらず笑ってて、犬童が・・・何時ものように怒って、瀬川を・・・送って帰った。

・・・てすとは、従者らしく・・・
皆のお陰で、補習の無かった外来語に・・・感謝。

　・・・師匠、枢は・・・まだ貴方の手にかかるわけには行かなくなりました。
それは、ボスとの約束と・・・兄様からの命令。

・・・ボスに生気を・・・
・・・兄様へ勝利を・・・

　・・・枢に取って、土蜘蛛様の命令は・・・絶対。
それは、あの時の師匠との約束以上に・・・変わらないもの。
・・・だから、ただでは・・・やられない。

　これでも、枢は土蜘蛛に列なる者。
・・・鋏角衆だとしても、出来損ないでも・・・例え、対等ではないかもしれないけど・・・これでも、人を餌にしてたモノとして・・・狩ることは、負けれない。
無慈悲な化け物に成り下がろうと、元に戻ろうとも・・・。

・・・護るモノから、刈り取るモノに・・・

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・・・決壊。

・・・あの方と約束したのに・・・。

　・・・自分でも、よく解らない。
気が付いたら・・・行動してた。

・・・生きがいを放棄する行為・・・。

　・・・大事なモノは、変わってはいない。
今も尚、枢の中で・・・継続している。

・・・残りの時間は、依頼の達成まで・・・。

・・・食べてはいけない物。
食べないと誓った物。

・・・手当てだけど、小さな誘惑。
一口、一口が・・・堪らなくなる媚薬。
手を、伸ばしてはいけない・・・禁断の果実。

破ったのは、間違いなく・・・枢。
あの匂いに、味に・・・酔った。
・・・齧ったのは、自分の意思。

一番大事な物を・・・犠牲にしてまで、行った愚行。
・・・浅はか。
・・・愚か。

だから、心残りがあるとすれば・・・

約束の破棄。

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