・・・砂上の楼閣。

　・・・何が正しいなんて、解らない。
ただ『それ』を大事に思い、欲した。
・・・ただ、それだけ・・・。

　・・・何処を間違えたのだろうか。
『全て』を言うのは、酷く簡単で・・・単純すぎる。
そんなに単純な物ではない。
・・・人間だから。
単純で複雑。
無意味で有意義。
好きで嫌い。・・・本当の対は、無関心。
正しく、矛盾した生き物。

・・・解ったこともある。
今の枢を象っているのは、想い。

―――沢山の思いが、己を形成している

　・・・これは2回目。
1回目は、丁度1ヵ月程前。

　そう望んだ結果。
そう選択した結果。

―更に3週間。
選んだことによる崩壊。
―更に1週間。
意図した破壊。
―更に1日。
・・・今日は、枢は枢だろうか？

　何度も繰り返す。
何度も何度も何度も何度も・・・
原因は全部違うが、全ての元が一つ。

――さて、今は枢は枢だろうか？

　何度も積み上げる。
組み立てる。
形になる。
・・・壊れる。

無は有になれない。
解ってはいる。
ならば今、有である枢は、なんなのだろう？
何から作られたのか。

求めた答えは、酷く単純だった。
すぐそこにあった。
理解することに時間が掛かりすぎてる。
無駄だと思えることが、凄く重要で、それが真実。
認めたくないだけなのかもしれない。
でも、知ってしまった。
己がどんなものになっているのか。
もう元には戻れない。
このまま象っていくしかない。
歪でも醜くても材料はそれしかない。
今まで与えられた物で、構成されているならば、それを使い続けるしかない。
とても愚かな行為かもしれない。

でも、この砂上の楼閣が、枢は好きだ。