・・・枢のこと・・・。
能動的に日常を繰り返そうとすると、止められた。
「・・・今日は構いませんから、こちらに来なさい。」
そのまま手を取られ、浴室まで通された。
訳も解らず、そのままでいると湯船から、桶に一杯の湯を掬う。
何をされるかやっと理解してその時には、既に手遅れで・・・「駄目です、それでは兄様まで濡れてしま・・・」最後まで言い終わる前に、服の上から湯は掛けられた。
「・・・隅々綺麗にするまでは、ここから出しませんよ。」
兄様の極上の笑みの前に、背に上る寒気も抗議の声も空しく・・・文字通りにされるまで湯浴みが終えることはなかった。
兄様の行動は、相変わらず意図が汲めない。
幾らいぐにっしょん中だと言っても、幾度となく浴びた死臭を完全に消すことは出来ず、その匂いがどうも兄様の気に障ったらしい。これでもしっかり湯浴みをしたのだけど・・・。
枢がすることなど気にも止めず、ただ己が「不快だ」と言う至極単純な理由でここまで兄様は行動をした。
・・・多分、それだけではないのだろうと・・・思うのだけど、幾ら問うても答えは返って来ない。
「・・・今日は構いませんから、こちらに来なさい。」
そのまま手を取られ、浴室まで通された。
訳も解らず、そのままでいると湯船から、桶に一杯の湯を掬う。
何をされるかやっと理解してその時には、既に手遅れで・・・「駄目です、それでは兄様まで濡れてしま・・・」最後まで言い終わる前に、服の上から湯は掛けられた。
「・・・隅々綺麗にするまでは、ここから出しませんよ。」
兄様の極上の笑みの前に、背に上る寒気も抗議の声も空しく・・・文字通りにされるまで湯浴みが終えることはなかった。
兄様の行動は、相変わらず意図が汲めない。
幾らいぐにっしょん中だと言っても、幾度となく浴びた死臭を完全に消すことは出来ず、その匂いがどうも兄様の気に障ったらしい。これでもしっかり湯浴みをしたのだけど・・・。
枢がすることなど気にも止めず、ただ己が「不快だ」と言う至極単純な理由でここまで兄様は行動をした。
・・・多分、それだけではないのだろうと・・・思うのだけど、幾ら問うても答えは返って来ない。
それは、全てを知っているかのように・・・。
濡れた物を着用するわけにいかず、通された兄様の部屋は少し変わっていた。
何時もは無い物が、幾重にも部屋を飾っていた。
「・・・解りましたか?」と言わんばかりに、微笑を浮かべる。
・・・兄様、枢には・・・全然解りません。
部屋を眺めていた枢の前に出された着替えは、先日頂いたわんぴーすに似た物。
柔らかく笑みを浮かべる兄様の邪魔は出来ず、人形のように着付けられた。
「良かった。ぴったりのようですね。」と後ろから抱きしめられた。
・・・なんで服の大きさを知ってるんだろ?
相変わらず謎の多い兄様だ。
それ以降も何も聞かない。言わない。
枢がこの部屋から出なければ、なんの邪魔もしない。何をしていても問われない。咎めない。求めない。
手持無沙汰からか、また迷惑をかけてしまったという気持ちからか、読書を愉しむ兄様の背を寄りそうに座ると、枢を見つめ大きな手で頭を撫でてくれた。
それ以上何も行わない。
読書の邪魔をしないように座りなおすと、腰に腕が回り読書を継続させた。
この部屋には時計がない。
どれ位時間が経ったのかも解らない。別段時間は気にならないが、何時までも続くようなこの一時に、ゆっくりとゆっくりと飲み込まれていく。微温湯に浸かっている様な楽な気持ちになる。
突然、胸の奥がぎゅと痛くなり、何かが溶けてくるような良く解らない感覚が湧き上がって、気が付くと兄様に抱きついていた。
それが当然の如く予め解っていたかのように、兄様は書物を脇に置き、片手で頭を抱えるように。片手で背中を何度も何度も撫でてくれた。
・・・嗚咽が漏れた。
何故、こうしてるのか解らない。理解出来ない。
・・・でも、止まらない。止められない。
この行為がなんなのか解らない。でも凄く安心した。凄く落ち着いていく。
少しずつ呼吸が元に戻っていく。
「・・・これで何時もの私の可愛い枢ですね。」
微笑みを零し、ゆっくりと押し倒された。
《背後の戯言》
時久の背後様、メッセにてどうしょもない相談に乗って頂いて有難う御座います。
背後共々テンパっておりまして、どうしょうもなくなってました。
背後様にとって他愛無いことだったのかもしれませんが、かなり救われました。
今の気持ちを纏める為にこのようなSSを書くことを快く許可を許して下さったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
許可の一環で仰られたご要望は、ご満足頂けたでしょうか?
かなり心配ですが、満足して頂ければ幸いです。
昨夜は、出来るだけ自体を知らない方を巻き込むことや、不愉快な思いをすると思われましたので、あの場を退室しました。
あの場に居た方々、不愉快に思った方々本当に申し訳ありません。
皆さんで愉しむ場で、出来るだけ暗い話題は避けたいと、背後共々思っております。
なるだけ、チャットルームでは通常時の枢で接することを心がけております。
それでもどうにもならない場合は、ご迷惑掛けたくありませんからチャットルームの参加はしない方向で行きます。ご了承下さい(礼。
何時もは無い物が、幾重にも部屋を飾っていた。
― 蜘蛛の糸 ―
「・・・解りましたか?」と言わんばかりに、微笑を浮かべる。
・・・兄様、枢には・・・全然解りません。
部屋を眺めていた枢の前に出された着替えは、先日頂いたわんぴーすに似た物。
柔らかく笑みを浮かべる兄様の邪魔は出来ず、人形のように着付けられた。
「良かった。ぴったりのようですね。」と後ろから抱きしめられた。
・・・なんで服の大きさを知ってるんだろ?
相変わらず謎の多い兄様だ。
それ以降も何も聞かない。言わない。
枢がこの部屋から出なければ、なんの邪魔もしない。何をしていても問われない。咎めない。求めない。
手持無沙汰からか、また迷惑をかけてしまったという気持ちからか、読書を愉しむ兄様の背を寄りそうに座ると、枢を見つめ大きな手で頭を撫でてくれた。
それ以上何も行わない。
読書の邪魔をしないように座りなおすと、腰に腕が回り読書を継続させた。
この部屋には時計がない。
どれ位時間が経ったのかも解らない。別段時間は気にならないが、何時までも続くようなこの一時に、ゆっくりとゆっくりと飲み込まれていく。微温湯に浸かっている様な楽な気持ちになる。
突然、胸の奥がぎゅと痛くなり、何かが溶けてくるような良く解らない感覚が湧き上がって、気が付くと兄様に抱きついていた。
それが当然の如く予め解っていたかのように、兄様は書物を脇に置き、片手で頭を抱えるように。片手で背中を何度も何度も撫でてくれた。
・・・嗚咽が漏れた。
何故、こうしてるのか解らない。理解出来ない。
・・・でも、止まらない。止められない。
この行為がなんなのか解らない。でも凄く安心した。凄く落ち着いていく。
少しずつ呼吸が元に戻っていく。
「・・・これで何時もの私の可愛い枢ですね。」
微笑みを零し、ゆっくりと押し倒された。
《背後の戯言》
時久の背後様、メッセにてどうしょもない相談に乗って頂いて有難う御座います。
背後共々テンパっておりまして、どうしょうもなくなってました。
背後様にとって他愛無いことだったのかもしれませんが、かなり救われました。
今の気持ちを纏める為にこのようなSSを書くことを快く許可を許して下さったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
許可の一環で仰られたご要望は、ご満足頂けたでしょうか?
かなり心配ですが、満足して頂ければ幸いです。
昨夜は、出来るだけ自体を知らない方を巻き込むことや、不愉快な思いをすると思われましたので、あの場を退室しました。
あの場に居た方々、不愉快に思った方々本当に申し訳ありません。
皆さんで愉しむ場で、出来るだけ暗い話題は避けたいと、背後共々思っております。
なるだけ、チャットルームでは通常時の枢で接することを心がけております。
それでもどうにもならない場合は、ご迷惑掛けたくありませんからチャットルームの参加はしない方向で行きます。ご了承下さい(礼。
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プロフィール
HN:
閂 枢
性別:
女性
自己紹介:
鋏角衆×白燐蟲使い
[外見]
右目を前髪で隠し、赤眼。
青白い銀髪をショートカットに切り揃えてある。―が、うなじから少量だが尻尾のように一房だけ(毛先は膝位まで有)束ねてある。
体型は華奢だが意外にグラマー(着痩するタイプ)
右耳に菫青石のピアス、左薬指にシンプルな指輪を着用。
===========================
この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は作品を発注したお客様に、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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[外見]
右目を前髪で隠し、赤眼。
青白い銀髪をショートカットに切り揃えてある。―が、うなじから少量だが尻尾のように一房だけ(毛先は膝位まで有)束ねてある。
体型は華奢だが意外にグラマー(着痩するタイプ)
右耳に菫青石のピアス、左薬指にシンプルな指輪を着用。
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『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は作品を発注したお客様に、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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感情
『入学理由:土蜘蛛戦争の結果、~』本業のみ
同族=同僚
土蜘蛛の巫女=お得意様
『入学理由:土蜘蛛戦争の結果、~』以外
上記以外の能力者=顔見知り
依頼参加者=冒険仲間
黙示録同行者=戦友
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