・・・枢のこと・・・。
[1]
[2]
「・・・。」
枢は、手の中に納まっている小型の刃物を見つめながらぽつりと呟く。
「・・・駄目だと言われると、余計にしたくなるのは何故だろう。」
バスタブに腰をかけて、踝まである水を描き回すように脚を動かす。
ちゃぷちゃぷと音だけユニットバス内に響いている。
蛇口からはちょろちょろと水が出ているが、どうやら排水溝がやや開いてるようで溜まる様子はなく、掻き混ぜる音にかき消される形になっていた。
手の中の小型の刃物を見つめ、後ろにある鏡を振り返る。
写る己の姿を確かめ、そしてとある人を思い出した。
見る見る顔が紅潮していくのが解り、視界をバスタブ内に溜まった水に移し深呼吸をする。
枢は、手の中に納まっている小型の刃物を見つめながらぽつりと呟く。
「・・・駄目だと言われると、余計にしたくなるのは何故だろう。」
バスタブに腰をかけて、踝まである水を描き回すように脚を動かす。
ちゃぷちゃぷと音だけユニットバス内に響いている。
蛇口からはちょろちょろと水が出ているが、どうやら排水溝がやや開いてるようで溜まる様子はなく、掻き混ぜる音にかき消される形になっていた。
手の中の小型の刃物を見つめ、後ろにある鏡を振り返る。
写る己の姿を確かめ、そしてとある人を思い出した。
見る見る顔が紅潮していくのが解り、視界をバスタブ内に溜まった水に移し深呼吸をする。
呼吸が落ち着く前にバスタブに溜まった水は、
『…ポタ…ポタ…』と垂れて行く雫で赤く染まっていった
『…ポタ…ポタ…』と垂れて行く雫で赤く染まっていった
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能動的に日常を繰り返そうとすると、止められた。
「・・・今日は構いませんから、こちらに来なさい。」
そのまま手を取られ、浴室まで通された。
訳も解らず、そのままでいると湯船から、桶に一杯の湯を掬う。
何をされるかやっと理解してその時には、既に手遅れで・・・「駄目です、それでは兄様まで濡れてしま・・・」最後まで言い終わる前に、服の上から湯は掛けられた。
「・・・隅々綺麗にするまでは、ここから出しませんよ。」
兄様の極上の笑みの前に、背に上る寒気も抗議の声も空しく・・・文字通りにされるまで湯浴みが終えることはなかった。
兄様の行動は、相変わらず意図が汲めない。
幾らいぐにっしょん中だと言っても、幾度となく浴びた死臭を完全に消すことは出来ず、その匂いがどうも兄様の気に障ったらしい。これでもしっかり湯浴みをしたのだけど・・・。
枢がすることなど気にも止めず、ただ己が「不快だ」と言う至極単純な理由でここまで兄様は行動をした。
・・・多分、それだけではないのだろうと・・・思うのだけど、幾ら問うても答えは返って来ない。
「・・・今日は構いませんから、こちらに来なさい。」
そのまま手を取られ、浴室まで通された。
訳も解らず、そのままでいると湯船から、桶に一杯の湯を掬う。
何をされるかやっと理解してその時には、既に手遅れで・・・「駄目です、それでは兄様まで濡れてしま・・・」最後まで言い終わる前に、服の上から湯は掛けられた。
「・・・隅々綺麗にするまでは、ここから出しませんよ。」
兄様の極上の笑みの前に、背に上る寒気も抗議の声も空しく・・・文字通りにされるまで湯浴みが終えることはなかった。
兄様の行動は、相変わらず意図が汲めない。
幾らいぐにっしょん中だと言っても、幾度となく浴びた死臭を完全に消すことは出来ず、その匂いがどうも兄様の気に障ったらしい。これでもしっかり湯浴みをしたのだけど・・・。
枢がすることなど気にも止めず、ただ己が「不快だ」と言う至極単純な理由でここまで兄様は行動をした。
・・・多分、それだけではないのだろうと・・・思うのだけど、幾ら問うても答えは返って来ない。
それは、全てを知っているかのように・・・。
体温が上がると浮かび上がる。
鏡に映るその痕。
普段は隠しているその場所。
片目を閉じる。
もう片方を、ゆっくりと開ける。
・・・白と黒の境界線が曖昧な世界が広がる・・・。
あれは、こんな物なんだろう・・・と、何処かで納得している。
鏡に映るその痕。
普段は隠しているその場所。
片目を閉じる。
もう片方を、ゆっくりと開ける。
・・・白と黒の境界線が曖昧な世界が広がる・・・。
あれは、こんな物なんだろう・・・と、何処かで納得している。
~ アンオフシャルが嫌な方は、ここで戻りましょう ~
・・・話したいことが、いっぱいあるから・・・。
溢れる想いは、どうすれば・・・収まるのだろう
溢れる想いは、どうすれば・・・収まるのだろう
・・・互いの姿は月日が止まったように、何も変わらない。
だからこそ、何もないようには振舞えない・・・。
だからこそ、何もないようには振舞えない・・・。
・・・夜は、枢の生まれた頃より・・・明るくなった・・・。
でも、あの月は変わってないと思う・・・。
でも、あの月は変わってないと思う・・・。
・・・真っ暗な部屋で膝を抱え、窓の外に浮かぶ物を見つめた。
カレンダー
・・・暇を見て書くから、更新日は疎ら・・・。
依頼のぷれは出発日。
いらすとの感想などは完成日。
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プロフィール
HN:
閂 枢
性別:
女性
自己紹介:
鋏角衆×白燐蟲使い
[外見]
右目を前髪で隠し、赤眼。
青白い銀髪をショートカットに切り揃えてある。―が、うなじから少量だが尻尾のように一房だけ(毛先は膝位まで有)束ねてある。
体型は華奢だが意外にグラマー(着痩するタイプ)
右耳に菫青石のピアス、左薬指にシンプルな指輪を着用。
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この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は作品を発注したお客様に、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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[外見]
右目を前髪で隠し、赤眼。
青白い銀髪をショートカットに切り揃えてある。―が、うなじから少量だが尻尾のように一房だけ(毛先は膝位まで有)束ねてある。
体型は華奢だが意外にグラマー(着痩するタイプ)
右耳に菫青石のピアス、左薬指にシンプルな指輪を着用。
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この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する
『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は作品を発注したお客様に、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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感情
『入学理由:土蜘蛛戦争の結果、~』本業のみ
同族=同僚
土蜘蛛の巫女=お得意様
『入学理由:土蜘蛛戦争の結果、~』以外
上記以外の能力者=顔見知り
依頼参加者=冒険仲間
黙示録同行者=戦友
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