・・・夜空に咲く花。

　・・・背後が色々やったので・・・とってもこの数日が、おかしい（凹。
　それは、それとして・・・一視に、でーとって言う物に誘われた（照。
一視から花火を見た事があるかと聞かれたのは、夏の休みが始まって暫くしてからだ。
・・・枢は、花火は知らないし、見た事がないと答えたと・・・記憶している。
花火はとても綺麗で夜にしか咲かない花らしい。
その夜空に轟音と共に咲く花を一緒に見に行こうと誘われた。

　ふいに胸の奥が高鳴った。
顔が赤くなった。
あまりにも無言の時間が長かったらしく、不安そうに見つめられた。
・・・一視の顔をあまり見つめられないまま、行くと答えた。
挙動不振以外の何者でもなく、何故・・・己がこのような行動を取ってるか解らない。

・・・ただ、嬉しいと・・・思った。

現状を少し・・・。

　・・・枢自体は、何の問題もなく・・・無事で、健康ではある。
反して背後が、検査入院を1日して・・・どたばたとしてて、後ぐったりもしてる。
利き腕に刺さっていた点滴のせいもあって、ある程度の量の文章を打つと痺れてくる。
長時間のちゃっとは非常に辛く、長文も何時も通りのたっちで打ち込みも出来ない（凹。
・・・自ずと反応に斑があって、どうしても己が行いたいことを全て行うことが、出来なくなって・・・少しじれんまを感じている、現状。

　それにもうすぐ背後の一年間の中で一番駄目な時期に入るので、接続がろくに出来るか解らない。
この時期だけは、誰に何を言われても・・・背後は、気が乗らなければ何もしなくなる。
誰の言葉も欲しくないし、一人だたそれと向き合うことを望む。
もうあれだけの年数が経ったのに、ちっとも変わらない己（背後）の思考を少し誇らしく思う反面、枢としての生活を脅かすものでしかなく、限りなく迷惑だったりもする。
それは枢に限ったことじゃなく、枢の周りの意見だとも思っている。
背後もそれは解っているけど、でも、己の信念を貫いている。
　今の自分を構成している思考は、ここから始まって終わることなく偽善とエゴを満たすだけ、今も稼動し続ける。


　―――暑い日が続く。
貴方が居ないことが、少しづつ当たり前になっていく。
　でも、その声は覚えている気がする。
気のせいかもしれないし、それは覚えてるだけなのかもしれないけど。
　でも、その姿を思い出せる。
記憶は色褪せて、きっと自分の妄想と本来の貴方が混ざった物かもしれないけど。
　――また沢山の華を持って貴方に会いに行こう。
大好きだった白い花束を手に・・・。

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・・・日々之変化。

　・・・夏休み。
・・・初めての、長い休み・・・。
・・・休みと言っても、ごーすと退治も、黙示録も、結社にも、顔を出してるので、これと言って変わらず・・・日常の延長に過ぎない。
・・・ただ、学業がないだけ・・・。
宿題という名の課題は、あるけど・・・「少しずつ片付けていけば、いいかな」と、思う。

―日常と違う所を上げるならば、
兄様の傍らに居ないこと。
お世話をする相手が、違うこと。
一視の部屋にいること。

　・・・この話の初めは、一視の言葉から・・・。
現状の提案は、枢から・・・。

　寝食を共にすることは、正直・・・慣れていない。
人が食する物を体が受け付けない。過剰な栄養について行かない。
主たる土蜘蛛様が、傍らにいる時にのんびり惰眠を貪ることに、身体が拒絶する。
・・・何処に居ても、深く眠ったことはない。習慣であり、癖でもある。
小さな物音や、生き物の気配に、過剰に敏感になっている・・・この身体。
・・・死角になる視界や、背を取られることを、死と直結する思考。勝手に動く身体。

　・・・嫌でも、自分は『現代』に馴染めない生き物だと、自覚させられる。
今まで必要とされた能力は、拒絶された。
これから必要な能力は、簡単に得られそうにない。

・・・貴方の願いを、叶える術を・・・教えて下さい・・・

　・・・例外もあるけど・・・。
意識を失うような行為の後は、真っ暗な闇に堕ちる。
・・・溺れる位の沢山の感覚に、思考が追いつかない。
与えられる物が許容量を超え、溢れ出し、思考を狂わせ、機能を停止させる。
・・・全てが止まり、ただ、ただ・・・本能が出した答えを垂れ流すだけになる。
　途切れた後、放り出されたような暗闇にいる。
あれが『眠る』という感覚なら、やはり眠ることは『怖い』。
いざと言う時に、あれでは動けない。護れない。
それは、またあの『恐怖』を味わうことになる。それだけは出来ない。それだけは嫌だ。

―――でも、でも・・・
あの温もりは、好きだ。
胸の奥に広がる。
染み渡るような、潤うような、
言葉に出来ない感覚。
・・・今まで兄様にしか感じなかった物。
同じ物を感じている枢は、壊れた？
それとも、何かが変わったの？

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・・・砂上の楼閣。

　・・・何が正しいなんて、解らない。
ただ『それ』を大事に思い、欲した。
・・・ただ、それだけ・・・。

　・・・何処を間違えたのだろうか。
『全て』を言うのは、酷く簡単で・・・単純すぎる。
そんなに単純な物ではない。
・・・人間だから。
単純で複雑。
無意味で有意義。
好きで嫌い。・・・本当の対は、無関心。
正しく、矛盾した生き物。

・・・解ったこともある。
今の枢を象っているのは、想い。

―――沢山の思いが、己を形成している

　・・・これは2回目。
1回目は、丁度1ヵ月程前。

　そう望んだ結果。
そう選択した結果。

―更に3週間。
選んだことによる崩壊。
―更に1週間。
意図した破壊。
―更に1日。
・・・今日は、枢は枢だろうか？

　何度も繰り返す。
何度も何度も何度も何度も・・・
原因は全部違うが、全ての元が一つ。

――さて、今は枢は枢だろうか？

　何度も積み上げる。
組み立てる。
形になる。
・・・壊れる。

無は有になれない。
解ってはいる。
ならば今、有である枢は、なんなのだろう？
何から作られたのか。

求めた答えは、酷く単純だった。
すぐそこにあった。
理解することに時間が掛かりすぎてる。
無駄だと思えることが、凄く重要で、それが真実。
認めたくないだけなのかもしれない。
でも、知ってしまった。
己がどんなものになっているのか。
もう元には戻れない。
このまま象っていくしかない。
歪でも醜くても材料はそれしかない。
今まで与えられた物で、構成されているならば、それを使い続けるしかない。
とても愚かな行為かもしれない。

でも、この砂上の楼閣が、枢は好きだ。

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・・・学園祭。

　・・・愉しかった。

初めての学園祭。

　・・・凄く、恥ずかしかったけど、見たいと言われた。
だから、着ようと思った。
だから、水着こんてすとにでた。

　・・・凄く、嬉しかった。
兄様ではない方との行動。
初めて気がする。
戦場では当たり前なのに・・・。
・・・でも、逃げるのは嫌いだ（呟。

　・・・凄く、面白かった。
廻った所は少ない。
けど、気取った貴方が可愛かった。
嫌な顔をせず迎えてくれた貴女に、感謝した（呟。

　・・・凄く、弱いと思った。
枢は、護ることしか得意ではないから。
やっぱり進んで前にではいけないと、知った。
もっともっと強くならなければ、護れないと理解した。
高みへ。
ただ只管高みへ。

己がいることの違和感を感じながら、手を牽かれた。
今まで見てた世界と何も変わってないはずなのに、眩しく思った。
こんな温かな時間がもっと続けばいいと、願わずには居られない。
細やかに願う。切に願う。・・・願う。

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・・・御返し。

　・・・兄様と一視のお土産の御返しをした。
・・・と、言っても枢が夕食を作って団欒と言うのをしただけだけど・・・。

　・・・普通の物で構わないと言われたから、出来るだけ季節の物で纏めてみたけど・・・一視、曰く・・・多くないか？とのこと。
・・・そ、そうかな・・・（焦。
懐石か精進料理でも良かったんだけど・・・って言ったら、嫌がられたから・・・普段通りにしたんだけど・・・それでも、気に入らなかったかな？（傾。

・・・少しでも、お返しになればいい（照。

　それと兄様が、い、意地悪だった（あせあせ。
・・・あんなこと言わなくてもいいじゃないか（困。
一視と一緒になって、挙動不審になってしまった。
・・・嬉しい反面、脳が停止した（焦。

　兄様は、何処かが本気で・・・何処からが嘘なのか解らない。
兄様に聞くと、「全部、本気です」とか言いそうで・・・怖いし・・・（困。
　一視も売り言葉に買い言葉は、どうかと思うよ（焦。
そんな一山幾らの野菜じゃないだから・・・。
・・・だから、兄様に可愛いって弄られるんだと思う（呟。

　・・・新しい約束。
『3人で、縁日に行く。』
一視の提案だったんだけど、3人とも縁日がよく解らない（困。
　兄様は相変わらず離れに篭りっぱなしだから外に少しは出ろって、一視に言われてた強制参加に・・・。でも、「構いませんよ」って兄様言ってからきっと来て下さると思う。
　枢はお祭り自体よく解らないだけど、その縁日っていうのは夏の時にある物らしい。賑やかだって一視が言ってた。想像してもいまいちよく解らないけど、参加する。
・・・今から愉しみだ（嬉。

止まった歯車が動き出す。
全てが順調なんてことは、きっと無理だとは思う。
ゆっくりでも、この時間が流れてくれることが、
枢の一番の願いかもしれない。

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